2006年8月27日〜28日 金子皆子さん追悼句会 秩父両神にて
金子先生の挨拶より
秩父の両神で句会をするきっかけは、皆子がキュウイを栽培し生で食べき
れない分を、源作ワインでキュウイ酒に製造するよう頼んだ縁であった。
皆子がホスピスに入院した折、源作ワインの島田氏から土地を提供するので
ここに家を作り養生して下さいと勧められた。 しかし、すぐに家を作ることも療養中ではかなわず、句会をぜひやって欲
しいと皆子の願いで第1回目の句会を去年行った。秩父の両神は空気が澄み
一番開けてる地である。
これから毎年両神で句会をやりたいのでぜひ参加して欲しい。
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まずは一杯どうぞ |
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青森から駆けつけた豊山さん(左手前) |
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2次句会会場 |
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選句中の先生 |
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お弁当
赤白のワインと
両神の巨峰が出ました |
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中国の百合
村のあちこちに咲いていました |
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薬師堂は目の病に
効きます |

薬師堂は室町時代 の建造物です |
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第1次句会
白露に頷く人の後ろにいる 金子 兜太
入選句
あさがおや仕事の鬼とう吾子貧し 高木 一恵
「金子先生評」切実な実感がよい
あえるような気がしています白木槿 らふ亜沙弥
「金子先生評」 日常の慣れっこな言い方を活かした「白木槿」がいい
身の錆の頑固死ぬまで蚯蚓引く 高橋 明江
「金子先生評」類想、季語がもう一歩なり
両神や皆子先生白玉が好き 加藤 青女
「金子先生評」皆子先生の皮膚感覚がよく分かる
白百合や山霧がこんなに華奢や 金子 斐子
「参加者評」中七下五が上手い。秩父の情感が出ている。
やの重なりが気になった。「こんなにという俗語を活かし、
詠嘆的で新鮮」。下五の「や」の使い方が大阪弁のようで気に
ならなかった。
「金子先生評」「下五のや」の使い方は大阪弁的だか「華奢」で良い。
中七下五がユニーク
鶏卵にシール貼る人鳳仙花 小長井和子
「参加者評」鳳仙花が動かない。日常の一齣が過不足なく書かれている。
景ができあがってそれだけの感じがする。人は要らないのでは。
「金子先生評」「人」まで言ったのがいい。鳳仙花を配した効果があり
好感を持った。
霧立つは鳥の挽歌か鏡に紗 日高 玲
「金子先生評」中七で季節感があり、下五の感覚が綺麗
出目金と無縁に遊び痴を愛す 川本 洋栄
「金子先生評」中七が上手な言い方
唖蝉よ風割る石のさざめき 川田由美子
「金子先生評」中七の感覚がいい
人去りし椅子あるごとし晩夏かな 田口満代子
「金子先生評」「あるごとし」 が上手い
風にこやか風のはにかみ露けしや 川田由美子
「金子先生評」この恍けた言い方と発想の感応の面白さ
晩夏両神おもかげいまだ淡からず 小長井和子
集合写真滝一本の終始かな 日高 玲
「金子先生評」上手。簡潔な言い方
霧に濡れ突然あめんぼ水たまり 谷 佳紀
「金子先生評」上五が良い
想像の牛が一頭つくつくし 小野 裕三
「金子先生評」買っている句。想像と抽象化しているのが現代俳句と思った。
猿酒や川面に揺れる笑い皺 阿川木偶人
「金子先生評」中七下五がめっけどこ
平和つねに嘘っぽく在す蝉時雨 篠田 悦子
「金子先生評」「在す」が面白いが季語飽きたらず
『花恋』よ澄みきっています小森川 鱸 久子
不意打ちの親近感や秋遍路 柴田美代子
「金子先生評」上五が上手
縁とや真葛ヶ原の通り風 野原 瑤子
てのひらは何か忘れて木槿の花 伊藤 淳子
話題作で高点句でした
狐の提灯地図から村が消えました
「参加者評」 今風でよい。季語よし。わかり過ぎるのでは。気分はわかるが面白くない
「金子先生評」中七下五がマンネリ。季語がまだまだで採りきれず。
鍬形虫(くわがた) の 大顎借りて夜の選句
「参加者評」 ユーモアがある。その通り採れない。配合が合いすぎ。鍬形虫の形が見える
「金子先生評」上五中七はユニークだが夜の選句でがっかり下五をもっとあらたかに。
黒揚羽木椅子に窪みあるように
「参加者評」類想。目立つ句。焦点の つかみ方が上手い。デリケートな情感。
鮮明なものが見えず。洒落過ぎている。
「金子先生評」情景は感じられるパンチが効かず。

第2次句会
露なめる蜂よ晴れ晴れと生きんか 金子 兜太
入選句(句会の時間が足りず駆け足でしたので句評は一言でした。
句の一番良いところは赤線です)
秋秩父路に零余子こぼれて姥一人 松本 節子
万緑のいつも二階に谷があり 河西 志帆
「金子先生評」雰囲気あり
素顔がいい蜻蛉と橋を渡るとき 村上 友子
小松川ゆるやかに来てキツネのカミソリ 加藤 青女
追憶の軌道にあなた葡萄熟る 高木 一恵
「金子先生評」甘い
しがらみも醸して霧の両神よ 野原 瑤子
「金子先生評」常套的
何見ても霧に見えます駱駝かな 矢野千佳子
「金子先生評」自分の気分
溝蕎麦や胡乱な人と群れ歩く 酒井 郁郎
「金子先生評」まあまあ独特
栃の実は土そのものですワインの里 金子 斐子
「金子先生評」地名に前書きが要
直立の黍穂に幼女べそおさむ 上林 裕
霧しづく連山未明霊雫(たましづく) 柚木 紀子
獅子頭頭上にぶどうが熟れている 関田 誓炎
山霧や猪の子飼えば良き睡り 遠藤 秀子
とんぼうやことばかたっと眠たそう 田口満代子
輪廻かな花野の姉をふり向かす 児玉 悦子
「金子先生評」出来ている句
霧は潮うしろ手に第三紀層 柚木 紀子
「金子先生評」好きな句。実景
たぶんつよく水舐めている銀やんま 山中 葛子
「金子先生評」好きな句。もったいぶった言い方良し
葉月過ぐ酒蔵は回想してる船 茂里 美絵
「金子先生評」過ぐがくどい。この句会をしている酒蔵で成り立つのでは
蒟蒻畑はかり知れない気の流る 田村蒲公英
「金子先生評」中七が弱い
みぞそばの花祈るよう息するよう 黒岡 洋子
「金子先生評」中七が弱い
胡麻の花ふとたじろぐよ独り言 高橋 一枝
桑の拳(こぶし)風が通(とお)っていた小学校 成田水馬
山間や種屋の前に女郎花 志摩 京子
「金子先生評」配合のおもしろさ
帰燕かなさびしき指の峡の音 伊藤 淳子
「金子先生評」雰囲気よし
少女からそろそろ秋の山になる 大高洋子
「金子先生評」軽味のよさ
黒揚羽吸いこまれるようもの忘れ 川田由美子
霧の国ようやく犬や鶏の声 こしのゆみこ
「金子先生評」お伽話ような感じ
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